KEYWORD · 住職 年収
住職の年収はいくら?平均・手取り・寺院収入との違いを解説
住職の年収を調査メモをもとに解説。宗教家全体の平均は約546万円・約531万円、小規模寺院は年収200万円程度、大規模寺院では1,000万円超の例も。寺院収入と住職個人の年収の違い、手取りの目安、税金や確定申告の注意点、よくある質問までまとめました。
住職の年収は公的統計が少ない
住職個人だけを対象にした全国的な公的統計は、現在のところ確認できません。参考になるのは、僧侶・神職・牧師・神父などを含む「宗教家」全体の統計です。厚生労働省の賃金構造基本統計調査をもとにした資料では、宗教家の平均年収は約546万円(所定内給与 月36.2万円、決まって支給する給与 月37.2万円、年間賞与 約100万円)とされています。別の資料では僧侶の平均年収は約531万円(43.5歳時点)と紹介されています。ただし、これらは企業規模10人以上・労働者数約7,500人という限られた集計であり、家族経営の小規模寺院の住職実態を直接示すものではありません。
年収の目安レンジ
実際の住職の年収は、寺院の規模や檀家数、兼務の有無によって極端に幅があります。主な目安は次のとおりです。
- 宗教家(僧侶・神職・牧師等)平均:年収約546万円
- 僧侶の平均:年収約531万円(43.5歳時点)
- 初任給:月15〜18万円程度
- 小規模寺院の僧侶:月収17万円程度/年収200万円程度(月給5万円の例も)
- 大規模寺院の住職:月収100万円近く/年収1,000万円超の例あり
- アルバイト・パート僧侶:時給900〜1,700円
- フリーランス僧侶:年収200万円〜1,000万円超と幅大
- (参考)神職:平均年収300万円前後、平均月給約25.4万円との情報も
寺院収入と住職個人の年収は別物
注意したいのは、寺院の収入と住職個人の年収は別物という点です。寺院法人の収入として、専任住職の寺は平均800万円台、兼務の寺は平均200万円程度という分析があります。また浄土真宗本願寺派の調査では、過疎地域の寺院は年間収入300万円未満が55.2%、500万円未満が70.9%、それ以外の地域でも300万円未満が37.1%、500万円未満が51.5%でした。寺院収入が900万円あっても、宗費・維持費・修繕積立を差し引くと、住職と寺務担当者の給料原資が500万円未満になることもあります。寺院の売上=住職の年収ではありません。
手取りの考え方
住職の給料は会社員と同じく給与所得で、所得税・住民税・社会保険料がかかります。「お坊さんは税金を払わない」というのは誤解です。手取りの目安は一般に年収の7〜8割とされ、年収546万円なら概算で約380〜440万円、年収200万円なら約140〜160万円となります(一般則を当てはめた推定)。また、ボーナスはほとんど支給されない寺院が多く、年収は「月収×12」で考えるのが実態に近いという指摘もあります。兼業住職の場合、本業先と寺の二か所から給与を受け取る形になり、寺からの給与は通常は乙欄源泉徴収です。年末調整されない分と他所得の合計が20万円を超える場合は、確定申告が必要になるケースがあります。
一般給与所得者との比較
国税庁の令和5年分民間給与実態統計調査によると、一般給与所得者の平均年収は460万円です。宗教家全体の平均約546万円はこれを上回りますが、統計のサンプル数が少なく(宗教家 約7,500人)、年によって数値が変動しやすい点には注意が必要です。小規模寺院の住職は一般平均を大きく下回ることも珍しくありません。
よくある質問
住職は本当に税金を払わないのですか?
いいえ、誤解です。住職の給料は給与所得として所得税・住民税・社会保険料の対象になります。
住職で年収1,000万円は可能ですか?
檀家が多く大規模な寺院では年収1,000万円超の例が報告されています。ただし、すべての住職が到達できる水準ではなく、小規模寺院では年収200万円程度にとどまる例も多いです。
手取りはどのくらいですか?
明確な実測値ではなく概算ですが、年収の7〜8割が目安とされます。年収546万円で約380〜440万円、年収200万円で約140〜160万円という計算例があります。
統計を見る際の注意点は?
住職個人の全国平均は公的統計がなく、参考値は「宗教家」全体のものです。企業規模10人以上、約7,500人という限られたサンプルであり、家族経営の小規模寺院の実態とは異なる可能性があります。
まとめ
住職の年収は、小規模寺院で年収200万円程度、大規模寺院では1,000万円超までと極端に幅があります。参考になる宗教家全体の平均は約546万円・約531万円ですが、これはあくまで限られた統計です。寺院の収入と住職個人の年収は別物であり、手取りは年収の7〜8割という一般則からの推定にすぎません。住職の年収を調べる際は、寺院規模・檀家数・兼務状況・地域差を踏まえ、幅を持って考えることが大切です。
本記事の年収・手取りは公開情報や一般的な相場に基づく参考値です。勤務地・経験・企業規模・手当により大きく異なります。最新の求人・公式統計もあわせてご確認ください。